私が住む町も桜が満開になりました。
桜を見るたびにああ綺麗だなと思うと同時に
胸がキューッとしめつけられるような
切なさと寂しさを感じます。
私は桜が大好きなので、振袖は桜の図案で染めて貰い
結婚式も桜のシーズンにしました。
席次表、席札、メッセージカード、メニューも全部自分で作り、
当然ことごとく桜づくしです。
披露宴会場も眼下に桜が満開の公園が見えるような会場を選び
ウェディング・ドレスも手染めの桜の花びらを縫い付けて貰い
私は有頂天になっていました。
一生に一回のことだからということで
花嫁エステなるものにもちょこっと通いました。
元が元なんだからエステに今更いったところで
大して変わりはしないというのに、いい気になっていたんでしょう。
一週間後に結婚式が迫ったその日曜日も
午前中にエステサロンにゆきました。
施術が終わり、身じまいをしているときに携帯電話が鳴りました。
「あのね、ママがおつかいから帰ってきたら、はっちゃんが死んでたの」。
はっちゃんとは、実家で飼っていたオスのシベリアン・ハスキーで
当時14歳でした。持病はなかったけれど、12歳をすぎた頃から
がくんと老いて、ヨボヨボした歩き方になっていました。
私は朝でかけるときに彼が犬舎のすのこのうえに寝ているのを見ていました。
ゆっくりと上下する胸をみて、「こんなところで寝て…もう暑いのかなぁ」と
少しだけ心配して、そしてでかけたのです。
彼はそのまますのこのうえで息をひきとりました。
犬舎の横に植えた枝垂桜の下で、たったひとりでいってしまった。
私は彼の最期を看取れませんでした。
大事な犬だったのに、最期にそばにいなかった。
有頂天になっていた自分を許すことはないでしょう。
私をかわいがってくれた祖母も桜の時期に死にました。
ユーモアと厳しさとを兼ね備えた、明るかった祖母も
胃癌で入院してからはガリガリにやせ衰え、表情もなくなり
その当時受験生だった私は彼女の最期も看取っていません。
棺の中の祖母に最後のお別れを告げたとたんに
悲しみが堰を切ったように溢れてきてしまい
嗚咽で体中が震えて立っていられなくなったことを
昨日の出来事のように思い出します。
厳しかった冬が過ぎ、春がおとずれると
それまでもちこたえていた病人や老人が
ふっと亡くなってしまうケースは珍しくないようです。
それはヒトもイヌもネコも同じです。
春先に大事な家族を亡くす方が多いことを思うと
やはり桜なんて選ぶんじゃなかったかな…と苦いものが
口の中にひろがります。
綺麗に咲く満開の桜をみるたびに どうしても
ふたりの家族の死を思い出してしまいます。
浮かれてお花見にでかける気持にはなりません。
墨染めに咲け、と詠んだ昔の人の心もわかるというものです。
「泣くな、かあちゃん。皆必ず死ぬんや。
泣いてるヒマがあったら、最期は笑って死ねるようにしとき。」

ハイ…そうですね、ゆうたさん。
↓↓↓ぽちっと押して応援して下さいな↓↓↓

テーマ:日記 - ジャンル:ペット
- 2008/04/04(金) 17:31:09|
- 雑記
-
| トラックバック:0
-
| コメント:13